動物と地球とあなたを救うビーガン食の誤解ー栄養士からの回答

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2011年のドキュメンタリー映画『フォークス・オーバー・ナイブズ– いのちを救う食卓革命』(原題” Forks Over Knives”)で植物性の食事が注目され、COVID-19パンデミックによって、動物を殺して食べることの弊害が注目されるようになり、植物性食品を中心とした食生活の人気は年々高まっています。



ニールセンによると、米国では40%近くがより多くの植物性食品を積極的に食べようとしています。

PLANT-BASED FOOD OPTIONS ARE SPROUTING GROWTH FOR RETAILERS

グッドフード・インスティテュート(GFI)社は、現在、米国で40%以上の家庭で植物性ミルクが消費されており、14%の家庭で植物性ミートが食べられていると指摘しています。

New data shows plant-based meat, eggs, and dairy continue to outpace conventional animal products and remain a key engine for growth

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しかし、植物ベースの食事が主流になるにつれ誤解も増えてきています。

ここでは、4人の栄養学の専門家が、植物ベースの食事に関する誤解に答えます。

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植物ベースの食事で十分なタンパク質を摂取するのは難しい?

日本でも、教育現場等ではタンパク質を多く含む食品として乳製品をはじめとする動物性食品が推奨されますが、それは大いなる誤解です。植物性食品には多くの良質なタンパク質が含まれています。

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栄養士であり、食生活をサポートする”Hummusapien”の創設者である Alexis Joseph氏は、「アメリカではタンパク質の必要性は著しく誇張されており、それは主にダイエット産業によって煽られている」と言います。

また、WW((Weight Watchers)の登録栄養士で栄養とウェルネスの責任者でもあるJaclyn London氏は、

「肉類の摂取量を減らしたからといって、たんぱく質不足になるわけではありません。

タンパク質はすべての食品に含まれています。バランスのとれた食事をしていれば、たんぱく質を十分に摂れないことはあり得ません。

オーツ麦、全粒粉のパスタ、野菜、果物など、あらゆる種類の食品からタンパク質を摂取することができます」と述べています。

タンパク質の摂取量をアップするには、豆類、種子、ナッツ、ナッツバター、豆乳、豆腐、テンペなどを毎日の食事に取り入れることです。

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お金

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The Superfood Swap”および“The Flexitarian Diet”の著者で、登録栄養士のDawn Jackson Blatner氏は、

「あなたの食事が、主に、豆類、ナッツや種子のような未加工の植物性タンパク質食品で構成されている場合は、植物ベースの食事は、肉を多用した食事よりも安くすることができます。

あなたの食事をよりお財布に優しいものにするには、季節の農産物を仕入れて、ビーガンチーズ・ヨーグルト、代替肉ハンバーガーのような比較的高価な植物性加工品は時々にしましょう。

そうすることで、コストを抑えるだけでなく、自然な植物性食品から集中的に栄養を摂取することができます」

と述べています。

植物性食品はすべて健康に良い?

フレンチフライ

動物性食品を使っていなければ何でも健康に良いかというとそうではありません。たまには、Veganジャンクフードを楽しむのも良いですが、何よりも大事なことは、自分が口にする食品が何から作られているのかを確かめることです。

Blatner氏は、

「植物ベースの食事を健康的に摂るための最良の戦略は、ホールフードに焦点を当てることです。

パッケージに入っている加工品の場合は食品成分リストをよく確かめてください。

C.R.A.P.(化学物質、精製された砂糖や小麦粉、人工添加物、防腐剤)が多ければ多い場合は注意が必要です。

健康的な植物ベースの食事とは、バランスが取れていて多様性に富んだものです。

理想的には、全粒穀物、豆類、種子、ナッツ、果物や野菜を多く含み、加工食品は少量に抑えることが必要です」

と付け加えます。

なぜ植物を中心とした食生活が良いのか?

女性

自然の植物性食品を多く含む食事を摂ることは、健康だけでなく環境にも様々なメリットがあります。

Joseph氏は言います。

「植物性たんぱく質(ナッツ、豆類、豆腐など)を多く含む食品を日常的に摂取することで、がん、糖尿病、心臓病などの慢性疾患を予防したり、改善したりすることができます。

これらの栄養素はコレステロール、血圧、血糖値の健康な数値維持にも役立ちます。

また、慢性腎臓病(CKD)を患っている人の寿命を延ばすためには、健康的な植物をベースにした食生活が有効であることが研究で示唆されています。」

Committee on Plant-Based Health & Nutrition

「さらに植物性たんぱく質は地球にとっても良いものです。

植物性食品を多く食べることで、二酸化炭素排出量を減らし、生息地の破壊を減らし、節水にもつながります。

20食分の野菜は、1食分の肉よりも温室効果ガスの排出量が少なく、牛肉は最も排出量が多いのです。」

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植物ベースの食事初心者のためのコツ

料理

忙しい日でも作れる簡単なレシピを集めたり、週末には作り置きの食事を用意しておけば、一週間を通して再加熱して楽しむことができます。

そして、失敗しても自分を責めないでください。新しい習慣を身につけるには、忍耐と一貫性が鍵となることを忘れないでください。

参考サイト:https://www.forbes.com/sites/nomanazish/2020/04/30/the-biggest-plant-based-eating-myths-that-nutritionists-want-you-to-stop-believing/#68021b085994