アリゾナ大学研究:「1/3の動植物が50年で消滅する」解決策は?

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アリゾナ大学、Cristian Román-Palacios教授と John J. Wiens教授 が、2020年2月に発表した最新の研究は、動植物の3分の1は50年以内に絶滅する可能性があると警告しています。

この研究によれば、世界581箇所、538種のデータを調査したところ、44%は本来の生息地で絶滅する「局所絶滅」がおきていることがわかりました。

・アリゾナ大学のプレスリリース
“One-Third of Plant and Animal Species Could be Gone in 50 Years”

・発表論文
”Recent responses to climate change reveal the drivers of species extinction and survival”

これまでの研究では、温暖化する気候から動物達が「逃げる」手段として、分散、またはより涼しい生息地へ移動することに焦点を当ててきました。しかし、ほとんどの種は、絶滅を回避するのに十分な速さで移動できないことがわかりました。

また、多くの種がいくらかの最高気温上昇に耐えることができますが、それはある時点までしかできません。彼らは、最高気温が摂氏0.5度以上上昇すると種の約50%が局所的に絶滅し、気温が摂氏2.9度以上上昇すると95%が消滅することを発見しました。

 

熱帯地方のリスク

アリゾナ

熱帯地方では、植物や動物の絶滅は他の場所よりも2-4倍多いと予測されています。

一般に、熱帯種の適応範囲は狭く温度上昇に敏感ですが、温帯種は、寒い冬と暑い夏の両方に耐えなければならないため幅広い温度に適応しています。

熱帯地方では、年間を通して一定した気温が保たれるため、極端な高温や極端な低温に適応できず、わずかな温度上昇が致命的なダメージを与えると考えられます。

そして種の大部分は熱帯地方に生息するため、熱帯種の気候変動に対する特性が与える影響は大きいものとなります。

2070年までにどのくらいの種が生き残るかは、将来どの程度気候が温暖化するかにかかっています。

パリ協定が機能し、気温の上昇を抑えることができれば、種の絶滅は16%程度に抑えられるかもしれませんがこれに満足してはいけません。

極端な気温の上昇がおこれば、世界中の動植物種の30%が絶滅すると予測します。

排出量を減らすだけではなく、大気から炭素を除去する方法を見つける必要があります。

気候危機の原因

アウトリーチ

英国のCommittee on Climate Change(気候変動委員会)は、20世紀半ば以降の人間の活動が温暖化の主な原因である可能性が非常に高いとしています。

大気中の温室効果ガスは熱を閉じ込め、1950年以来、人間の活動によりCO2排出量が世界的に400%増加しています。

物流やファッションなど多くの産業が温室効果ガスを排出していますが、なかでも畜産は最大の排出源のひとつです。

温室効果ガスの排出だけでなく、食肉および乳製品産業は飼料の生産や放牧地を確保するため森林を伐採し、膨大な範囲の森林破壊の原因となっています。

森林破壊により熱帯雨林が失われると、種の損失はさらに大きくなります。

熱帯雨林は炭素吸収源であり、生物多様性の重要な拠点でもあります。

John J. Wiens教授は、「森林破壊がすすめば、気候変動にかかわらず、地球上のすべての種の3分の2が犠牲になる」と述べています。

地球への影響を減らすための唯一の最大の方法

Vegan

2018年、オックスフォード大学の研究者Joseph Poore氏は、ビーガン食の採用が「地球への影響を減らすための唯一の最大の方法」であると発表しました

サイエンス誌に掲載されたこの研究は、119か国の約40,000の農場のデータを集め、地球上のさまざまな食品産業の影響を分析しています。

そして、植物をベースにしたライフスタイルに移行することが、多くの環境問題に対処する最も効果的な方法であることを明らかにしています。

ビーガンは温室効果ガスだけでなく、地球規模の酸性化、富栄養化、土地利用、水利用など、地球への影響を減らすための最大唯一の方法であり、それはフライトを削減したり、電気自動車に乗り換えるよりもはるかに大きい効果がある。ー Lead researcher :Joseph Poore ー

Veganは地球環境への影響を減らす最大唯一のライフスタイルです
膨大なデータで裏付けられた最新の研究により、畜産による環境への影響が明らかになりました。 オックスフォード大学の研究者Joseph Poore氏 は、ビーガン食の採用が「地球環境への影響を減らす最大唯一の方法」であると発表しました。 ...

また、国連は、2018年「畜産の温室効果ガス排出量は、すべての自動車、トラック、バス、船、飛行機、ロケット船を合わせたものに匹敵する。畜産の規模を大幅に縮小することなく、パリの気候目標を達成する道はない」 と、世界で最も緊急の問題として肉の消費量削減をラベル付けしました。

大量絶滅による影響

Extinction Rebellion は、ウェブサイトで次のように述べています。

私たちは地球の歴史上6回目の大量絶滅の真っただ中にいます。

過去4億5,000万年間で、5回の大量絶滅がありましたが、それらはそれぞれ自然災害によって引き起こされました。

現在は、空気、水、土、食物、自然の美しさと多様性、健康、はすべて、人間によって破壊され、損なわれています。

ある一つの種が絶滅すると、地球への影響は非常に大きくなります。

たとえば、サンゴの大量死は、水中生物に壊滅的な影響をもたらします。

サンゴに依存して生存している熱帯魚も死に、生態系全体が破壊されます。

ミツバチ

蜂のような花粉媒介昆虫を含む多くの昆虫種も危険にさらされています。

ミツバチは地球上の最も重要な種の 1つであり、私たちが地球に生存するために不可欠な存在です。

果物やナッツ類を生産する作物は、ハチ、蝶、ハナアブといった花粉媒介昆虫に依存しています。

これらの昆虫は、世界の主要な食用作物の87%の生産をサポートしています。

昆虫は、植物を受粉させ、土壌を健康に保ち、栄養素をリサイクルし、害虫を防いでいます。私たち人間は昆虫なしでは生き残れません。

John J. Wiens教授は次のように述べています。

私たちの研究が指摘したいことの1つは、今後50年間の気候変動による世界的な絶滅は、ほとんどの恐竜を絶滅させた小惑星の影響とは違い人間によるものだということです。

最終的に、失われる種の数を決定するのは私たちです。手遅れになる前に何かをするのは私たち次第です。