人は誰でも不安になったり落ち込んだりします。
以前の私もたびたび落ち込んだり不安にとりつかれたりしていました。
たいていの場合はしばらくするとこうした落ち込みや不安は消え去っていくものですが、時として頭から離れないことがあります。
心配ごとや後悔が頭の中をかけめぐり、気持ちが持続的に落ち込み不安になったりするのです。
今回は、私が実践している、心を軽くするマインドフルネスの3ステップをシェアします。
マインドフルネスの効果
私がマインドフルネスを実践して感じる効果には以下のようなものがあります。
- 集中力が高まる
- 浄化されストレスが解消される
- 洞察力、直観力、創造力が高まる
- よく眠れるようになる
無理なく雑念を払い、リラックスして、今に集中し、研ぎ澄まされる状態を作ることで、ストレスが軽減し、最も自分の力を発揮できる状態に近づくことができます。
過去の落胆と未来の不安
落ち込んだり不安にとりつかれているとき心は今にありません。
どこにいっているのかというと過去か未来です。
人は落ち込むとき意識が過去にとびます。
なぜあんなことをしてしまったのだろう、あんなことしなければよかった、という考えが繰り返し頭のなかを駆け巡り思考が反芻します。
そうすると、寝ても覚めてもそのことが頭から離れなくなり、気分もどんどん沈み込んでいくのです。
一方、意識が未来にとんで反芻がおきると、今度は不安になります。
うまくいかなかったらどうしよう、失敗したらしかられるのではないか、といった考えがグルグルと頭を駆け巡り、いてもたってもいられなくなるのです。
いったんこのような反芻がはじまるとそこから抜け出すのは容易なことではありません。
何故反芻はとまらないのか
落ち込みや不安の反芻は、注意を意識的に他の場所に移動させることが出来なくなると止まらなくなります。
逆に言うと、反芻がおきたとしても、意識的に注意を別の場所、たとえば、今食べている食事をじっくり味わうとか、そういったところに移動させて、そこに注意を留めておくことが出来れば反芻を止めることが可能だといえます。
そしてそれをトレーニングしていくのがマインドフルネスです。
マインドフルネスを医療に最初に応用したジョン・カバットジンは、「マインドフルネスとは、意図的に、今この瞬間に、価値判断をすることなく、注意をむけること」と定義しています。
マインドフルネスの方法
ここでは、私が行っている、日常生活の中でも簡単に実践できるよう開発されたマインドフルネスの方法を紹介します。
出来れば、一日三回決まった時間に、3分間実践するのが効果的です。
また、ストレスがかかったときなど必要に応じて行うこともできます。
3つのステップ
この方法には3つのステップがあります。
- ステップ1:今自分に起きていることに気づく。
- ステップ2:散漫になった心をまとめて、呼吸に注意をむける。
- ステップ3:注意を全身の感覚に広げる。
ステップ1
椅子に腰かけたり胡坐をかくなどリラックスできる姿勢で背筋を伸ばし軽く目を閉じますが開けたままでもかまいません。
心に浮かんでいるものに注意をむけ、その考えをできるだけ心の中の出来事と捉えます。
考えを捉えたら次に感情にも気持ちをむけてみます。
特に、いやな気持や不快な気持に注意を向け、それを押しのけたり締め出したりせずにただ認めます。
ステップ2
ふたつ目のステップでは、呼吸に注意を集中させて感覚を集めます。
するとだんだんと落ち着いていきます。
呼吸にあわせてお腹があがったりさがったりすることに注意をむけ、息をするたびに息が入ってきて、そして出ていくことを感じます。
呼吸していることに注目しながら、今ここを感じていきます。
するとさらに落ち着いていきます。
ステップ3
三つ目のステップは、感覚を広げることです。
呼吸にむけた感覚を全身に向けていきます。
足先、脚、腰、胸、肩、首、背中、顔の感覚、体の広い範囲に感覚をむけます。
全身で呼吸をしているかのように呼吸を感じます。
これまでよりも広い範囲に自分の感覚を置いてみます。
心が落ち着いてきたらゆっくり目を開けます。
この方法は、困った問題に直面した時に役立ちます。
私は、朝食前のエクササイズの後、昼食後、寝る前に行うようにしています。
慌ただしい日常生活の中でも、立ち止まって、今この瞬間に触れるための方法であることがだんだん実感できてきます。
毎日ほんの少しの時間、今と向き合うことで生活の質が大きく改善するかもしれません。
気になった方はためしてみてください。